ふと空海のことが知りたくなったフクモ陶器。
そこで司馬遼太郎「空海の風景」を読んでみたんだ。
そしたら文中にやたらと「三密(身体の密、言葉の密、思惟の密)」のフレーズが出てくるではないか!
まさかこの令和の世において、密教の重要フレーズがここまでフィーチャーされるとは空海さんもびっくりだろう。
読み進むにつれ、空海と最澄、そして最澄最愛の弟子泰範との三角関係にも「三密」が感じられ、もう今読まなくていつ読むの?というくらいタイムリー。読んでよかった。結構ひどいな空海!
それはさておき、本の中に「飛白体」という書体のことが出てくる。書の達人だった空海は、唐から「飛白体」という当時最先端のナウなフォント(書法)を持ち帰ってきたらしい。
それがもう、それまでの日本人は見たことないような奇抜アンド斬新さで、嵯峨天皇もびっくり仰天だったとか。
そこまで言われちゃ見たくなるなあ、と思ったフクモ陶器はついにこの本を探し当てたのだった…!(うちにあった)
いろんな変わった書体が出ている本なのだが、噂の「飛白体」も出ていたぞ。
これが飛白体…!
ほんとに奇抜で斬新だなあ。書くのが大変そう。当時最先端っていうけど、今でも最先端だねこれは。書き順とかどうなってんだろ。
この本は、他にも斬新な書体が目白押し。
こちらは、「梅花篆」。梅の花と枝でできた文字。かわいい〜
こちらは「文煙香」。煙をイメージしたってことかな。
どうもこの本、面白いんだけどあまり説明がなく、どういう経緯でこんな文字が出来たのかがよくわからない。もしかして全部ウソなのか…。
いや、ウソならば逆にもっと説明するはず。そのあたり、フクモ陶器はよくわかるぞ。
「龍書」。見ての通り、龍で出来てるフォント。非常に読みづらい。龍の頭さえなければ…などと考えてはいけない。
「八宝文」。八宝菜的な。文字と絵のギリギリのところをついている。
文字としてもかろうじて読めるし、ゲシュタルト崩壊後も絵として楽しめるぞ。
「木簡文」はものすごくモダン。
しかもこれは「木簡」。
この「木簡」の中にも「木簡文」が書いてあってさらにその「木簡」の中にも「木簡文」が、、、などと考えてたらなんだか変な気分になってきちゃった。
「鳥篆」。鳥…なのか…?
よく見ると、このヌルっとしたボディーの部分が「飛白体」ではないか。
このバーコード状のものが、この業界において「飛ぶ」「羽」などのアイコンなのか…?
もしこれが小学生の自由研究だったら「次回からはもう少しマジメにね」などと添削されてしまいそうな内容の本ではあるが、これは大人の自由研究。本気です。
最後に、「髭書」より「宇宙」。
本気です。
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